鏡のはざま〜向こうの世界の君と〜


でもさすがに仕事のスケジュールに追いつけなくなった。

さらに学校もまともに行けていない。

だから中二の時、活動を休止した。それは去年の3月のことだった。


その後勉学に励んだ純花ちゃん。


追いついてなかった分の学習も6ヶ月で終わった。でも歌の練習だけは忘れなかった。




そうして、復活ライブ。


ステージに立って、周りを見渡す。


この人たちみんな、私の歌声に着いてきてくれて、私を見てくれているんだ──!


という感情は、久しぶりに持ったものだった。


関係者席に雪夜くんがいる。

その事が支えでもあった。


そうこの子は花火大会で見たあの子、紅白で見たあの子。



『最後の曲!いくよー!』


最後に歌う曲『cherrycheck』は、アイドルのような曲だった。

歌って踊って。


大画面で写っている自分を見て、今、私幸せそうな顔をしているなと思った。そりゃあそうだ。その時は幸せだったから。

この時があるのなら、もう時間はいらないかもしれない。


もっと歌っていたい。


そんな思いで彼女は突き動かされているような気がした。