鏡のはざま〜向こうの世界の君と〜



家に帰ってから。

ママがいた。

「おかえりー」

「ただいまー」

「あっ、どら焼き買ってきたけど食べる?」

「食べるー!」

洗面所に行き手を洗いながら会話をする。

「ってかハルくんどうだったー?」

「元気だったよー!」

ハルは来たんだよね…学校に。

凛に取られないといいな……

そんなことを考えてしまう自分が嫌だ。

好きな人には幸せになって欲しい。

そのはず。


リビングに行き、手を合わせる。

「いただきます」

どら焼きの袋を破る。


「ビリビリビリ」

と言って少し気持ちのいい音。

私は1口だけ頬張った。

「うまっ。」

つい零れた言葉。

美味しすぎてもっと食べたいと思う。


だから無心になって食べると、

4口で食べ終わってしまった。

「ごちそうさま」

「はやっ!えっと……紅茶飲まない?」


その言葉に少しだけ不信感を覚えた。


なぜ?私を引き留めようとしている……?

「じゃあ私勉強しなきゃだからしながら飲もっな……。」

「……ごめん、アキにはちゃんと言うね、話したいことがあるの……。」


なるほど、だから私を引き留めようと。


なんと話だろう。