鏡のはざま〜向こうの世界の君と〜




俺は……父さんの力を借りて、そして向こうの世界に戻りたい。

「父さんは戻れないの?」


「無理だ。この仕事に就いている時点で終わってしまっている。お前と母さんを置いていってしまって、すまんな。」


そんな謝んなよ。俺もなんにも言えなくなる。



「ハル、あと1回、ハルと、アキが会える可能性がある。それは俺も関わってしまったけどな。その可能性を捨てないでくれ。」

「え?」


「俺は、この世界での目的を果たすと同時に、ルール違反の罰が下る。」

「そんなの聞いてない。」


「せっかく貰えたこの魂だが、俺はハルにあえて良かったと思ってる。」


「あと、ひとつ聞きたいことが。」


「何、父さん。」

「ハル、お前は、なにか大変なことが起こっても、現実に戻りたいと思うか?」


その答えはもちろん決まっている。


「はい。現実世界に戻りたいです。」


「満足だ。また。さようなら。」



「さようなら。」




またとか父さんは言っていたけど、多分またはないんだろうな。