どのくらい進んだのだろう。
私は、知らないトイレの横らへんで、ちょうど影の場所にいる。
座って、ハルがいないことがあまりにも不安で、風船を抱きしめた。
「ハル、もう。帰っちゃった?」
今は夏で、暑い。
もしかしたら、熱中症で倒れちゃったのかも……。そう考えたけど、ハルは暑さに強い少年だ。でもそんな人でも熱中症にはなるかも……。
ぐるぐるぐると考えていると、とてつもなく不安になってきた。
ハル、どこいっちゃったって。
「ハル、怖いよぉ。」
いつもは元気だなって思うセミの声も今はホラー要素でしかなくて。
ただただ、座って風船を抱きしめていることしか出来なかった。
「アキ。やっと見つけた。」
って言っている、太陽のような、ハルを希望にして。

