数ヵ月が経ち、ニュースも少しずつ人々の記憶から薄れていく中。
コモレビ村の交番に、新しい巡査が赴任した。
スギムラ巡査。
事件現場で最初に双子を抱き上げ、
保護した刑事課のエースだった。
赴任の挨拶に春夏秋冬家に立ち寄った際、
蘭は勇気を出して聞いた。
「……あの事件の子どもたち、どうしているんですか?」
スギムラ巡査は少し表情を沈めた。
「今は児童相談所で保護されています。
でも……あの子たち、人が近づくと怯えるんです。
とくに男性には強く反応して……
母親にしがみついたまま、泣き叫んでいたそうで」
蘭は胸の奥を掴まれたような気持ちになった。
蘭は校正の仕事に向かっても、
ふと気づくとニュースの場面が浮かぶ。
律も、夕飯の買い物に行っても、
双子の子ども用の服を見て胸が締めつけられた。
「3歳って……
ちょうど、この服くらいなんだよな……」
何も関係のない世界の出来事のはずなのに、
なぜか二人は強く胸を揺さぶられていた。
その夜、布団に入っても、
ふたりともなかなか眠れなかった。
蘭が天井を見つめながらつぶやく。
「……もし、あの子たちが、
どこかで助けを待っていたとしたら……
誰にも見つけてもらえなかったんだね……」
律は静かに蘭の肩を抱く。
「……いつか俺たちに、
何かできる日が来るのかな」
コモレビ村の交番に、新しい巡査が赴任した。
スギムラ巡査。
事件現場で最初に双子を抱き上げ、
保護した刑事課のエースだった。
赴任の挨拶に春夏秋冬家に立ち寄った際、
蘭は勇気を出して聞いた。
「……あの事件の子どもたち、どうしているんですか?」
スギムラ巡査は少し表情を沈めた。
「今は児童相談所で保護されています。
でも……あの子たち、人が近づくと怯えるんです。
とくに男性には強く反応して……
母親にしがみついたまま、泣き叫んでいたそうで」
蘭は胸の奥を掴まれたような気持ちになった。
蘭は校正の仕事に向かっても、
ふと気づくとニュースの場面が浮かぶ。
律も、夕飯の買い物に行っても、
双子の子ども用の服を見て胸が締めつけられた。
「3歳って……
ちょうど、この服くらいなんだよな……」
何も関係のない世界の出来事のはずなのに、
なぜか二人は強く胸を揺さぶられていた。
その夜、布団に入っても、
ふたりともなかなか眠れなかった。
蘭が天井を見つめながらつぶやく。
「……もし、あの子たちが、
どこかで助けを待っていたとしたら……
誰にも見つけてもらえなかったんだね……」
律は静かに蘭の肩を抱く。
「……いつか俺たちに、
何かできる日が来るのかな」


