「その」悪徳令息侮るべからず

乗り終わった後アーリャは楽しげに言葉を溢す。
「あはは!!楽しかったぁ!ラムテラス顔真っ青!」
「当たり前だろ!苦手なんだよ!!」
蝶羽がくすくす笑いながら追撃をしてくる
「相変わらず君ってのは、、、アーリャちゃんに振り回されてばっかりだね」
「うるさい!アーリャといると調子狂うんだよ、、、」
「君は頭がいいのにそこだけ鈍感だね、、、題名『残念な天才』かな?」
「人に勝手に題名つけてんじゃねーよ!!しかもムカつく題名つけやがって!!」
少し先に行っていたアーリャが振り返った
「ねー次行きましょ!時間は有限なんだから!」
「はいはい、相変わらずアーリャちゃんはパワフルだね」
「待て!迷子になるなよ!アーリャ!」
〜お昼〜
「あー私お腹すいちゃったぁ、、、」
「レストラン入るか歩きながら食べるかどうする?」
「私歩きながら食べたことないの!だから歩きながら食べたいわ!」
その言葉に目をキラキラさせたのは蝶羽だった
「いいね、実は僕も食べ歩きしたことないんだよ」
「サラッと奢ってもらおうとしてるだろ、あげは」
「あれ?バレたか」
近くの店で唐揚げとポテトを買って食べながら園内を回る
「意外と広いな、土産屋が少ないのはアトラクションを増やすためか?」
「あぁ。ジェットコースターは広い場所を必要とする。だからなるべく場所を確保したかったんだ」
その会話を聞いてニコッと微笑んだアーリャ
「お客さんのことを1番に考えてるのね、優しい人ねあげはって」
「僕が優しい、、、か。ありがとね」
その後もアトラクションを乗り回し夕暮れの頃にはヘトヘトだった。
「流石に疲れたな、、、」
「私も!こんなへとへとになったの初めて」
「夜まで残っていきなよ。ジェットコースターがイルミネーションされるんだ」
「金かかってんな、、、」
「確かパレードもあったよね」
「特等席で見してあげるよ」
キッチンカーでチュロスを買って食べていたらパッと遊園地がライトアップ、、、つまりイルミネーションがついた
「綺麗ね、、、宝石みたい!」
「乗りに行く?ジェットコースター」
「えぇ、、、勘弁してくれ、、、」
プレミアム会員と書かれた列の方に並ぶ。後ろに妙な連中がいる。黒いフードを着てこっちをジロジロとみている。しばらく僕は考えスマホを取り出し電話をかけた
「、、、高木。」
『私は高須です。どうかされましたか?ラムテラス様』
「後ろに妙な連中がいる。排除しろ」
『かしこまりました。少ししたら伺います』
「なぜすぐ来ない?」
『ただいま草薙と、、、』
何かが壁に激しくぶつかる音がした
『、、、戯れておりまして。』
「戯れてる?力でねじ伏せてるの間違いじゃないか?」
『おだまりやがれください、ラムテラス様』
「おいこら」
『では後ほど』
プツリと切られた。主人の電話を執事側が切った、、、信じられない。この野郎
「どうした?」
「蝶羽。後ろ」
「気づいてるよ、アーリャちゃんには秘密ね。必要とあらば、、、俺が片付ける」
栗色の瞳がギラリと光った。
「できることならジェットコースターが走ってる間に仕留めれない?」
「んー、、、1人じゃ難しい。しかも今は刀もないから、、、」
ピンっと画鋲を指で弾く
「これでやらなきゃ」
「大丈夫。その時には高木も草薙も辿り着いてるだろう」
「なら大丈夫任せて」
「2人とも何してるの?早く行きましょ!」
列が進み自分達の番になる。VRゴーグルを渡された、蝶羽をみるとパチンとウインクされた
「イルミネーション綺麗なのにこれするの?」
「それでもイルミネーションは見れるらしいぞ」
「そうなの?ならよかった」
後ろの妙な連中も同じコースターに乗っている。乗ってる途中にやるつもりか?馬鹿な奴らだ。
『それではお空の旅へ行ってらっしゃーい!!』
動き出した。登ってる間は来ないだろう。くるなら落ちていく時だろう。僕はじっくり観察させてもらうから、、、とVRゴーグルを外した。コースターが落下するその瞬間連中が動いたが僕に届く前に安全バーから抜け出した蝶羽が立ちはだかる。画鋲を手に恐るべき速さで敵を仕留める。数十人VS1人だが関係ない。美しく敵を葬っていく。すると1人が蝶羽の横を抜ける、、、と隣にある観覧車から高木が飛び降りてきて踵落としを喰らわした。いや、、、加減を知らんのか
「ラムテラス様遅れてしまい申し訳ありません」
「それよりも、、、空いてる席と血溜まりどうすんだ」
「あー、、、考えてなかった」
もう一度言っておくがジェットコースターは未だ走ってる状態だ。蝶羽と高木はその中で立っている普通じゃない
「私にお任せくださいラムテラス様」
と言うとどこから取り出したのか洗剤と水、ブラシそれから雑巾を取り出しすごい速度で掃除していく。わずか1分足らずで元の状態にもどし、高木はジェットコースターを飛び降りて数十人人間、、、たぶん蝶羽の使用人を脇に抱えて戻ってきた。
「どうぞ代わりです」
「さてそろそろ終わってしまう。僕も戻らないと」
蝶羽と蝶羽の使用人が席につき安全バーを下ろしたところでジェットコースターが終わる。VRゴーグルを外したアーリャが興奮気味に話しかけてきた
「すごかったわ!綺麗でとてもドキドキする映像だった!」
「そうだな」
色んな意味で。