赤毛の魔女メアリー

「じゃーん! 見てみて、どうよ、コレ! これはね、なんと、一瞬で白髪を真っ黒に染めることができる染め薬よ。見ていてね」


ふわふわとした癖毛の魔女メアリーが、同じクラスのトミーに自慢げに語り出す。

そして掲げていた瓶の中身を、一気に自分の髪に振りかける。

メアリーの赤毛の髪が、一瞬で真っ黒に染まる。


「おぉ、さすがメアリー」

クラスの生徒達から称賛の眼差しを向けられて、メアリーは鼻高々だ。


「メアリー、短時間で正確に染め薬を完成させましたね、メアリーA➕」

「ありがとうございます、先生。

それで?トミーは出来たの?」

「あぁ、まぁね。僕の染め薬はこんなのだよ、見ていてね」


漆黒の髪色を持つトミーは、整った顔立ちをしている。その容姿からクラスの女子からチヤホヤされている。
成績も常にトップ。


対するメアリーの成績は2位。
そう、どんなに努力しても、いつも2番目。
その為メアリーは、トミーに敵対心を持っている。

いつしかトミーを目の敵にするようになっていた。


「ブルー」


トミーが瓶の中身を振りかけて、ブルーと囁くと、髪色が一瞬にして青色に変化する。