コトドリ様

そのとき葵がなにかを思い出したようにズボンのポケットをまさぐった。
出てきたのはライターだ。

葵「これ……夏休みの思い出に花火をしようと思って買ってたやつだ」

梢と共に本屋さんへ立ち寄って、ついでに花火とライターを購入したことが思い出される。
あのときポケットに入れたまま忘れていた。
葵が歯を食いしばり、ライターを握りしめた手を名いっぱい伸ばして葉に近づけた。

葵「私だってもう、友達のことを忘れたりなんてしたくない!!」

葵がライターに火を付けると、乾燥した葉にすぐ燃え移った。
パリパリと音を立てて次々葉を燃やしていく火は次第に大きくなっていく。

森の声「ウオォォォォォ!!」