コトドリ様

お母さんが心配そうな表情でそう言った。

☆☆☆

その日の夜は梢も大人しくしていて、外に出ていくようなことはなかったみたいだ。
「梢、なにか悩んでいることはない?」
朝食の時間でお母さんがそう質問した。
「え?」
「なんでもいいから、話せることは話してほしいな」
お父さんからもそう言われて梢の視線が私に向いた。
告げ口をしてしまったのは事実だし、気まずくなって視線をそらせてしまった。
「葵も心配してるんだ。もしお父さんやお母さんに言えないようなことだったら、病院へ行って――」
「病院!? 葵は私のことを病気だと思ってたの!?」
「ち、違うよ梢。でも最近すごく苦しそうにしてるから、つい」