それでも梢は十分に驚いた顔をしてふりむいた。
「葵……」
そう呟いてジッとこちらを見つめてくる。
そのまなざしに、なんだかこっちが悪いことをしている気分になってしまった。
「どこへ行くつもり?」
「森」
短く答えるその声には強い意思を感じ取ることができた。
森は影山さんの娘さんがいなくなったと言っていた場所だ。
「そんなところへ行ってもなにもないよ」
「あるよ。あの子がいる」
影山さんに娘さんはいなかった。
そのことを忘れたわけではないと思う。
ただ、梢は娘さんの存在を信じ込んでいるみたいだ。
この状態の梢を説得するのは難しい。
なにせ私たちは双子だ。
「葵……」
そう呟いてジッとこちらを見つめてくる。
そのまなざしに、なんだかこっちが悪いことをしている気分になってしまった。
「どこへ行くつもり?」
「森」
短く答えるその声には強い意思を感じ取ることができた。
森は影山さんの娘さんがいなくなったと言っていた場所だ。
「そんなところへ行ってもなにもないよ」
「あるよ。あの子がいる」
影山さんに娘さんはいなかった。
そのことを忘れたわけではないと思う。
ただ、梢は娘さんの存在を信じ込んでいるみたいだ。
この状態の梢を説得するのは難しい。
なにせ私たちは双子だ。



