闇底の純愛




やがて、地図に示された目的地に着いた。


建物の外壁に隠されていた監視カメラを、拾った小石を投げつけて破壊する。



そこは閉店してからかなり時間が経っていそうなバーだった。


カーテンはビリビリに破け、食器の破片がそこら中に落ちている。

窓ガラスは曇って水垢だらけな上に、スプレーで落書きされていた。

ひどい有様だが、治安の悪いここら辺の路地裏の道ではそれが普通で、馴染んでいた。


このバー地下に奴らの拠点があるらしい。
耳を澄ますと、微かに笑い声や怒鳴り声が聞こえてくる。



「地下に入ってすぐは入り組んでるらしいから、できるとこまで静かに行動して、騒ぎになる前に人数を減らす。」

「族同士のぶつかり合いって訳じゃないし、正々堂々なんていらないもんねー。さくっと終わらせちゃおう」



「入り組んだ廊下を抜けたら、壁を抜いて繋げた広い空間に出る。そこに出たらもう乱戦。私も銃を抜くから、手当たり次第やって」


「りょうかーい」


そんな会話を交わして、私たちはそのバーの中に入った。