溶けたチョコレートは甘々で

チョコレート、どうやって渡そう……。

あの調子じゃあ、きっと暫く渡せないよね。


あぁ、でも……私がチョコを渡して告白する前に、違う子が告白して、その人と付き合ったらどうしよう。



考えれば考えるほど、どうしたらいいのか分からなくなっていく。


ぎゅ、とチョコの入った袋を握りしめたとき、突然、手に影が落ちた。



「あれー、秋月ちゃん?……もしかしての手に持ってるチョコ、俺あてだったりする?」

「佐々木くん……」


そう言ってニコッと笑ったのは、クラスメイトの佐々木くんだ。

佐々木くんは、ミルクティー色に近い茶髪で八重歯が特徴的の男子。

女子から人気で、手にはたくさんのチョコを抱えている。


「こ、これは佐々木くんあてじゃないよ」


隠すようにチョコを背中に回すと、佐々木くんが「え〜」と拗ねたような顔をする。


「それに、佐々木くんはいっぱいチョコ持ってるでしょ」

「俺はー、秋月ちゃんからのチョコが欲しいんだけどなー」


「ふふっ!ごめんね、元々決めてた人の分しか作ってないんだ」