「ううぅ。できることならゲームのために仕事を休みたい」
『そういえば、このイベがきっかけでピヨちゃんはゲーム始めたんだっけ』
なんだかんだと序盤から参加をしている私は、プレイヤーの中ではかなりの古株。無課金コツコツタイプのため、レベルはあっと言う間にがちんこ勢に抜かれてしまったが。
「うん。イベントの最上位報酬が目当てだったの」
それこそ、私が初期からゲームを続けている理由。
その頃は雑魚もいいところで、どんなに頑張っても上位には入れなかった。それでもどうしても諦めきれず、それから黙々と続けていた。
それもこれも全て、ランク最上位報酬――虹の根元に眠る宝箱を、手に入れるため。
「だからね、ずっと復刻待ってたんだよ!」
『誰よりも待ってただろうね』
「それなのに、何でこうタイミングが悪いの?!」
『日頃の行いが悪いんじゃない?』
人一倍気を付けているつもりだけど、まさか知らないところで誰かのこと傷付けたりしてるんだろうか。
「無欲に生きる」
『仏にでもなるつもり?』
「だって、私が一体何をしたって」
『ただ運が無いだけじゃない?』
全く以てその通りな返答に、自分も誰かさんのことを言えないじゃないかと、がっくり肩を落としたのだった。



