今はもう、気持ちが通じ合っただけで十分。自分の中でひとまず区切りを付けられたところで、ふと周りを見渡してみる。
こたつの上には、中身がドロドロに溶けたアイスのカップ。結露の滴が広がって、作ったアルファベットのカードが何枚も濡れている。
時計を見ると、日付はとっくの昔に跨いでいた。
「なあ伊代」
「ありがとうね宵くん」
「何が」
「一生懸命考えてくれて。一生懸命言葉にして伝えてくれて、すごく嬉しかった」
そう伝えると、一瞬目を丸くした宵は、ふっと笑った。「お前は言葉にしねえとわかんねえからな」と、すごく楽しそうに。
「後片付けはやっとくから、宵くんはもう寝ちゃって?」
少し寒いから、雪でも降ってるのかもね。
そう言いながら腰を上げようとしたら、未だ繋がれたままだった左手の小指をぐいっと引っ張り込まれて、支えがないままにそのまままた彼の方へ、思い切り倒れ込む。
「よ、宵くん。だいじょうぶ」
「好きだ」



