時刻は15時半。出先から帰ってきたら案の定机に積み上げられた書類は増えていたが、本日の業務は無事に終了したため、タイムカードを押しデスクへと顔を出しに行く。
「……納品されてない? いえ、本日のはずですが。このまま少しお待ちいただいても宜しいですか?」
(一石さん忙しそう)
もし納品ができていなかったら、今日はこのままクレーム対応に走って行くのだろう。
暫く様子を見ていようと思っていたら、ぱちりと目が合った。すると送られてきた、謝罪のポーズ。それは、一体何に対する謝罪なのか。急ぎの用はないし、報告することもあるしで、少し待ってみることに。
そして、何の気なしにデスク横の段ボールを見る。例の【秋のコンテスト応募作品】と書かれているものだ。
その一番上に置いてある、唯一封の開いた封筒。差出人には『庄部 紫-yukari sHobe-』の名前が。
歪なローマ字表記にか、それともそれが唯一開いていたからか。妙に気になった私は、気付けばまた、その中から応募作品を取り出していた。
(……まただ)
中から出てきたのは、文章が書かれた数枚の色付き用紙。白抜きされた【青い青い空】。その、短い文章の表題だった。



