昼過ぎ。インターホンへ映った顔に、珍しいこともあるものだと了安彗星は扉を開けた。
「駆け出しの女優さんが、こんなところに来ちゃって大丈夫? 僕と噂されちゃっても知らないよ~」
「黄色」
「……なんだ。今日は素で話す系なのね」
「待て、黄色」
「別に逃げてるわけじゃないよ」と、了安彗星――星彩の龍はソファーに座りながら、星がちりばめられた夜空色のマントを頭から被るように羽織る。
その様子を見ていた砂押糸――潮騒の龍は、小さく縮こまった彼の横へ無遠慮に座った。
「何。またお説教でもしに来たわけ? それともまた頼み事? 僕なら言うこと聞くから」
「違う」
「じゃあ何」
「もう、よいではないのかと言いに来た」
「…………」
「もう、自分を許してやれ。黄色」



