青い青い空


 久賀野の問いに、彼らは答えなかった。ただ、やさしい笑みを携えているその顔には「お前と一緒だよ」と書いてあるような気がした。


「よーし! それじゃあ今夜は飲みましょう!」

「色男の恋バナを、根掘り葉掘り聞かねえとな」

「だから、あいつと俺はそんなんじゃないんですってば」


 最後にとんでもない爆弾を落としていった黒瀬に、それはそれは大きな恨みつらみが膨らんでいったが。


「というか恋バナって、結局お互い相手一緒じゃないですか。ここにいる全員青崎でしょ。バレてないとでも思ってるんですか」

「ふっ。失恋者同士、仲良くやろうってことですよ」

「オレは失恋してないけどな」

「それ、失恋するのが怖くて告白すらできなかったってことじゃ」

「やーい! 小心者小心者~!」

「ようしお前ら、絶対潰してやるからな」

「ちょっ。アルハラ反対!」

「諦めてくださいファイアさん。こうなったウィンドさんは、潰れるまで飲ませます」

「お前いっつもどう対処してんのよ」

「さっさと潰れるので、介抱お願いしまーす」


 もしかしたら、黒瀬雅はまだかわいいものだったのかも知れない。

 久賀野遼は大きなため息を落としたが、その表情には笑顔がこぼれていた。