その問いに答える間もなく、キッチンの方からヘルプの声がかかる。団体客が入店したからだ。
「店長さんがお呼びですよ。青崎さん」
「もう。いつか絶対、その意味深発言をやめさせますからね」
もぐもぐと、大急ぎでホットサンドを頬張った彼女は、「ではごゆっくり」と笑顔を残して仕事に向かっていった。
「あなたもよければ、その謎解きに参加されてくださいね」
サイコパス野郎発言をした後からずっと睨み付けてくる彼には、一度そう伝えておくことにして。
「改めてあなたにお会いしたら、これをお渡ししようと思っていました」
「は? 俺に?」
ますます訝しむような視線をぶつけてくる彼の目の前に、数センチの厚みがある大きめの玉突き封筒を差し出す。
こちらの様子を窺いながら、彼は慎重にその封筒を開けた。
「……おい。これ……」
「僕の役目はこれで終わり。あとはどうぞ御勝手に」
ゆっくりと立ち上がり、注文票を持ってレジへ。すると、同じように碧龍も席を立った。
「おや。中身が気にならないんですか?」
「大体の予想は付いてるし。神のみぞ知るとはよく言うけど」
これ以上は、神だって知らなくていいことだよと、碧龍はそのまま喫茶店をあとにした。



