彼に、そこまでの話をした記憶は一切ない。
「どうして、快慶くんがそのことを知ってるの」
「僕には聞くんだ。みんなには聞かないのに」
「すればいいのにって言ったのは快慶くんの方でしょう」
「そうは言ってないけど、まあそう受け取られてもしょうがないよね」
彼は、あっさりとした様子で答えてくれた。
佐裕子に関しては、直接彼女からその話を聞いたらしい。佐裕子も、野田から連絡をもらったと。魔法使いについても同様に。
「右京さんと知り合いなの?」
「知り合いというか、彼にはしてやられたというか」
「してやられた?」
「まあ、全くの他人というわけではないかな」
「彼が特別な目を持っていることは知ってる?」と聞かれ、運命の糸のことだろうと思い素直に頷く。
「彼には少し先の未来が見えるんだよ」
「何度か占ってもらったことはあるけど、そういうこと?」
彼は小さく頷いた。右京の力を知っているということは、もしかしたら快慶も、彼に占ってもらったことがあるのかも知れない。



