朝礼後、部署全員にコーヒーと軽食を配り終わり、残った一杯に掴んできたフレッシュと砂糖を二つずつ入れる。
「お、おい。青崎」
デスクから心配そうな小声がかけられる。唯一コーヒーが駄目なのを知っているからだ。
「今日はちょっと寝不足気味なので」
「……無理はするなよ」
彼がコーヒーに口を付けるのを見届けてから一気に飲み干した。飲んで早々にやってきた頭痛に後悔したことは、上司には一生、たとえ口が裂けても内緒にしておこうと思う。
「っと、忘れないうちに。青崎、余裕がある時にでも少し時間を作って欲しいんだが」
「はい、大丈夫です」
「業務時間内で」
「それは……」
デスクの端へ積まれた書類に、小さく苦笑いで返した。
「大丈夫です」
「そこまで急ぎじゃないから、無理だけはしないように」
わかりました、と手帳に【一石さんの用事!】と予定を書き加えてから、荷物を持って席を立つ。
「今日は 了安 先生んとこだったか」
「進捗状況と生存確認してきます」
「あの人、生活力皆無だもんな」
「あはは……」



