青い青い空




 絶対にねえと、再び復唱した自分に、その人は少し興味を持ったのか。食いつくように顔を近づけてくる。



「何か、叶えたい願い事がある?」


 本当の願いを、今ここで口に出すことは憚られた。

 放課後、二人きりの教室とはいえ、そんな勇気もなければ自信なんてもの欠片もない。ましてやこんな至近距離で。



 顔を背けながら少し悩んだ振りをして、世界平和かな、と答えた。

 それでもその人は、「素敵な願い事だ」と笑った。



 そして、再びその人は外の世界へと視線を向けた。また、感情の読み取れない顔で。

 一体、外に何があるというのか。気になって視線を向けたその時、吹き込んだ風が今までで一番大きくカーテンを揺らした。