青い青い空


 ゴロゴロと、鳴り始めた空の様子をただ眺めていた。



「青崎さん」


 後ろから控えめに声がかかる。振り返ると、遠慮した分だけ離れた距離で、新堂がこちらを窺うように立ち尽くしていた。


「あ。もしかして会見終わりました?」

「好きです」


 突然の告白に息が止まる。

 真っ直ぐな視線が、じっとこちらを見つめていた。


「あなたの笑顔を、ずっと素敵だなと思っていました」

「……ありがとうございます」

「どんなことがあっても笑っているあなたに、いつの間にか心を奪われていました」

「新堂くん……」

「つらいことがあっても、いつもあなたの笑顔に救われていました」

「私も、新堂くんの笑顔は素敵だなと思います」

「野郎に笑われたって、馬鹿にされたとか貶されることばっかですよ」

「食堂のおばちゃんたちの心はしっかり掴んでるじゃないですか」

「それはまあ、旨い飯を鱈腹食うためには必要だったので」

「正直羨ましいです」

「え?」

「私だって、無料で大盛りご飯にしてもらいたい時があるんですよ」


 それは初耳でしたと、笑った新堂の笑顔は、いつも通りの笑顔だった。