聞いたことのある声に振り返ってみれば、そこにはソフトクリームを食べている快慶と、両手を合わせ、小首を傾げながらこちらに謝罪を送る砂押。そして、その二人に両腕を掴まれている弟の宵。
「ごめんなさい。いい雰囲気だったから邪魔すんなって言ったんだけど、絶対邪魔するって聞かなくてー」
「み、みんなはどうしてここに……?」
「学祭の買い出し」
いろいろあったけれど、その様子を見るだけで十分。学校生活は順調にいっているようで安心した。
「買い出し今日だったんだね」
「お前は」
「バカじゃないの。デートに決まってるでしょ」
「でっ?!」
「ピヨちゃんは顔を真っ赤にして固まっている」
「よ、余計なこと言わなくていいの」
「だろうな。いつもよりめかし込んで出てったし」
「め?!」
慌てて手で顔を仰ぎながら、何とかして話題を変えようと、今日の夕御飯何がいい? と苦し紛れに聞いてみたら、何故か存分に鼻で笑われた。
「ばーか」
「ばあっ?!」
そして宵は、こちらに見向きもしないまま立ち去っていった。結局ご飯は何がよかったんだ……。



