青い青い空




 ブティックの試着室から出てきたその人に、堪らず私は拍手を贈った。


「やっぱり美人さんって何着ても素敵!」

「だったら伊代ちゃんはもっともっと素敵ね」

「佐裕子さんは月だけど、私は鼈がいいとこですよ」

「謙遜しなくていいのにい」


 入店するなり、軽快にすらりとしたパンツタイプからふわりと広がるフレアタイプのドレスを一通り試着し終えると、佐裕子は店員を呼んでアクセサリーを見に行った。どうやらそれも加味して決定するようだ。


「すまんな青崎。せっかくの休日に買い物に付き合わせて」

「いえいえ。こちらこそお誘いくださってありがとうございます」


 デートだと勘違いしていたことを直隠しながら、心の底から深く感謝した。こんな眼福を得られるとか幸せすぎるもの。