青い青い空




 ランチタイムが終わり、午後の仕事に取りかかっていた私は現在資料室にいた。つい先程、由良野に『上の空の青崎さーん。ちょっと手伝って欲しいんだけどー』と呼び出しを食らったからだ。加えて鍵まで掛けられて閉じ込められた。

 私は、人生において初めて死期というものを察していた。


「それで。どうして心ここに在らずなわけ?」

「い、今から先輩いびりが始まるのでは……?」

「なんで」

「ぼうっとしてたから?」

「ぶー。不正解の青崎さんには、コーヒー缶贈呈」

「うわ。滅茶苦茶罰ゲームじゃないですか」


 それでも有り難く戴いたのは、冷房が効きすぎて寒くて仕方がなかったから。加えて資料室は今冷房を付けたばかりだから、寧ろ暑いくらい。

 ぎゅっと握って暖を取っていると、由良野は「それで?」と先程の問いの答えを促してくる。


「由良野さん、何しに呼び出したんですか」

「これも先輩としての立派な仕事なんですよ」

「何のお仕事ですか」

「後輩のお悩み相談という」


 彼の辞書の中にはもしかすると、適材適所という言葉はないのかも知れない。