大きく深呼吸してから、彼女はいつも身につけていたイヤリングを外した。手の平には、綺麗な赤い色をした、薄い楕円型のものが乗せられている。
「もしかしたらあたしね、一回死んでるかも知れないの」
他人事とは思えない言葉に、どう反応すればいいかわからなかった。
だからその代わりに、ゆっくりと息を整えてから、そのイヤリングについて尋ねる。
「それは?」
「お守り」
「誰からもらったの?」
「あたしの命の恩人」
「その人が捜してる人?」
「うん」
「どうして、一回死んでるって思うの?」
「その人が、きっと神様だから」
〝もしもこの世界に、本当に神という存在があるのなら――〟
「……神様、か……」
〝――俺はね、君の死神なんだ〟



