青い青い空




 灼熱の太陽に、インドアで鍛えた青白い肌がジリリと焼ける。けれど、眩しい世界はコントラストがはっきりとしていて、物の境界線が見えやすい夏が、私は好きだった。


「広夜さん、飲み物何がいいですか」

「自分で取りますので大丈夫ですよ」

「人の世話ばっかしてねえでちっとはじっとしてろ」

「なんだか落ち着かなくって。宵くんは何飲む?」

「コーラ」

「はーい。ちょっと待ってね」


 生前、母は口癖のように喋っていた。


『私が死んだら、海に撒いてね』


 今思えば、きっと母は、その頃から自分の死期を悟っていたのだろう。


 青い空、白い雲、眩しい太陽、そして広い海。

 今日は家族全員で、母の墓参りに来ていた。