「思ったよりも下だらない内容で安心しました」
「どうもすみません下だらない内容で」
あのあと結局戻りが遅れ、雷を落とした由良野にはその分の残業を命じられた。
無事に業務が終了した頃、右京の言うとおり野田から《前に行ったバー集合》とメッセージが入っており、少し寄り道をしてからバーに向かうと、すでに座っていた二人はカウンターで出迎えてくれた。
だが、話を聞いて開口一番、それはあんまりじゃなかろうか。
「弟さんがあなたを嫌っていないことは、見てすぐにわかりましたから」
「それは右京さんだからでは……?」
「恐らく誰が見てもすぐわかるかと」
「私は、多分今見てもわからないと思います」
「ああすみません。青崎さん以外は、でしたね」
この人、絶対わざとでしょ。
「なんだ青崎。坊主と喧嘩でもしたのか」
「えっ?」
「青崎さんが原因とは考えにくいですが、戒めていたと仰っていましたし、原因はもうおわかりなんですよね?」
「……そう、ですね」
そんなにも顔に出やすいのか。そもそもの頭の作りが違うのか。話の流れをさっさと推測して先々行かれてしまい、当の本人が置いてけぼりになっていた。



