青い青い空




 激安スーパーでの買い物を済ませ駅へと向かっていると、「おーいあおさきー」と声がかかる。振り返ると、一石がこちらへと駆けて来るではないか。

 聞くところによると、必要なものを取りに一度家へ帰ったようだ。今日も今日とて、編集長は残業をするらしい。


「そうか。上手くまとまったみたいでよかったな」

「はい。ご心配をおかけしました」


 仕事中に話すのもと思って話せないでいたので、時間外に会えてよかったと、ほっと胸を撫で下ろす。


「すぐそこだし、ついでに送るよ」


 結局そう言って買い物袋から一切手を離してくれなかった彼とマンション前まで帰ってくると、喫茶店に見知った人影を見つける。弟と、同じ学校の制服を着ている女の子だった。

 いつも大人びた表情しか知らないが、こうやって年相応の表情を見ていると、まだまだ子供だなあと少しだけ姉気分。何をしているのだろうかと窓ガラス越しに覗いてみると、どうやら勉強をしているようだった。謹慎中にもかかわらず、どれだけ意識が高いのか。


 佇んでいる人影に違和感を覚えたのだろう。目が合うと「何やってんだよ馬鹿」と、それはそれは思い切り睨まれてしまったけれど。