「でも今日は本当に遅くなってしまったので、片付けは僕に任せてお休みください」と言うので、お言葉に甘えてそうさせてもらうことにした。似た者同士だから、こういう時は素直に受け取ってもらえた方が嬉しいことを知っていたから。
「広夜さん」
「はい?」
「広夜さんも、私の自慢の父親です」
おやすみなさいと、照れくさくなって言い逃げをした私が知ることはなかった。
「……父さん。何してんだよ」
「最高の娘の余韻に浸りながら飲み直そうかと」
「明日仕事だろ。つかもう何回か飲み直したんじゃねえの」
「それでもまだまだ物足りなくて」
「酒臭えと、その最高の娘にも嫌われるんじゃねえの」
「……はい。すみません」
「つかマジで臭えんだけど。何杯飲んだんだよ」
「はい。ほんと。すみませんでした」
そんな自慢の父親である広夜が、夜中トイレに起きた最愛の息子に、「臭え」と連発されていたことを。



