「はああああああ~~……面倒くせえ」
それはそれは大きなため息を落とした宵は、ちょうど手当てし終えた片手で、私の頭を軽くチョップしてくる。
「おい欠陥人間。バグってんぞ。出ねえもんが出てる」
「ご、ごめ……」
「どうやったら治るんだよ」
「わ、わかんな……」
「俺ができることは?」
「へ……?」
「ねえの」
「……え。っと……」
それを何度も繰り返している中、繰り出されるやさしい言葉と声と表情。泣きすぎで頭がぼうっとしていたせいで、まともな答えが出てこない。
「……きょう。いっしょに。ごはんたべたい……」
「ふはっ。ぶれねえ奴」
けれど彼は、決してダメとは言わなかった。
「……よい。くん……」
かっこよさとやさしさで、もう涙腺は限界だった。
「……あ。あり。がと……」
「は? 何がだよ」
代わりに、たくさん怒ってくれて。
「……ごめん。ね……」
「……だから、何がだよ馬鹿」
そのせいで、今までのあなたの努力を奪ってしまうかもしれない。
「……っ。ご。めん。なさ……っ」
「…………」
守らないといけないのに逆に守らせてしまった。
腑甲斐無い姉で、ごめんなさい。



