じゃあ少しの間だけご一緒させてくださいと、二人並んで朝の横断歩道を歩く。
「モーニングのオススメはですね、やっぱり何と言ってもホットサンドですね」
「……いや、お前さあ」
どこか不機嫌そうな声が聞こえて、窺うように隣を見上げる。すると、声通りの眉間に皺を寄せた顔がそこにあって、どうしたのだろうかと首を傾げた。まさか、二日酔いがかなりつらいのだろうか。
「まさか、誰にでもそんななの」
「そんなとは?」
「誘った俺が言うのも何だが、飯に誘われたら誰にでもついて行くのかって話」
「そんなに食いしん坊じゃないですよ!」
まったくもう! と、店先にある花壇へ目をやる。そこには、少し前に店長が手入れをした朝顔やラベンダーなどが見頃を迎えていた。
「そういうんじゃなくて、普通に心配してます」
「お菓子買ってあげるから付いておいでって言われても行きませんよ。子供じゃないんですから」
「子供じゃないから言ってるんですよ、青崎さん」
「子供扱いしてるのは一石さんの方じゃないですか」
「……これでチョロ崎とか、勘弁しろよ」
「今うろちょろしてないじゃないですか!」
「そういう意味で言ったんじゃありませーん」
「いや、ならどういう意味で――」



