完全に朝ちゅんシチュエーションという意味不明な状況に、声にならない叫び声を上げながらベッドから引っ繰り返る。持ち前の身体能力で、その場へ静かにブリッジして事なきを得たが。
(ま、待って。どうしてこんなことに……)
朝日の眩しさと、改めて上司の顔のよさにクラリとしながら、昨夜の出来事を一通り思い出そうと頭を抱え――――
「一旦ただいま~。はあ、もうやんなっちゃうわ。今日もまた仕事だなんて」
抱えようとしたところで、タイミング悪く佐裕子が帰宅。こんなところを彼女に見られてしまっては、完全に誤解されてしまう。意地でも何とかせねば。
「ふあ~……。おかえりサユチャン」
「あら、カイだけ? 一石は? まさかまた会社に泊まり?」
「ううん。昨日は割と早くに帰ってきたよ。遅くまでお酒飲んでたから、まだ部屋で寝てるんじゃない?」
「あらそう。それじゃあ叩き起こさないと」
加えてこれまたタイミングが悪いことに、快慶が彼女を出迎えるという。全く以てその通りだが、私はそれどころではない。死に物狂いで何とかせねば。



