『人の世でいえば、十六という年数が、元々持っていたものだった』
「碧?」
『僕たちが幾ら犠牲を払い、神が代わりをもぎ取ったとはいえ、定めとして決まってるなら、何かが介入してきたとしてもおかしくはない』
「…………」
『ま、それでも新たに定められた運命をねじ曲げようとするのは違反行為。永久にアカウント停止モノでしょ。そんなの彼以上にタチが悪い』
「ああ。そうだね」
「アカウントとは何だ、星彩の」「簡単に言うと、ネットユーザーを識別するためのモノ?」「ネットユーザーとは何だ」「えっとねー」と、やりとりしている二色はさておき。
『藍サン。僕はあなたの言うとおり、誰かしらに向けた何かがあると思うよ』
「我々に向けてか。或いは、もうすでにこの世を去った者へか」
『それか、どうしてもこの世の全てから消し去りたい誰かへか』
しんと静まり返る、誰もたどり着けぬ場所。彼らの瞳に漲るは、ある種の――怒りだ。



