『キミもあの少女も、つらい輪廻を持って生まれてきたかわいそうな魂を持つ子だ。二人の繋がりが強ければ強いほど、運命は残酷な最期しか迎えない。ボクもつらいよ』
(……今、なんて言った? じゃあ、もし……)
――もしも、僕が彼女と出会わなければ、彼女が消えることはないのか?
『それもまた、運命の繋がりが強いキミたちにとっては残酷な終わりだろう』
(そうでもないさ)
『どうして? キミは、彼女と結ばれたいとは思わないのかい?』
(そこまで僕は、愚かな人間じゃない)
彼女に出逢わなければ、彼女はどの世界でも幸せに生きていたのかもしれない。それを知らずに、目の前で彼女が消えていくのを見ていることしかできなかった。
……そんなの、僕がこの手で殺してきたのと同じじゃないか。
(なあ死神。一つ、賭けをしてみないか。僕の命を賭けて)
『まさか、キミがあの少女の代わりに死ぬとでも?』
(そのまさかだと言ったら?)
『残念だけど、少女の運命は決まっている。キミという存在に出会った時点で』
(だからその存在ごと、この世界から消してくれて構わない)
『正気なの? まだ気が触れてる?』
(本気だよ。それでも足りないって言うなら、存在も、魂も、運命も。僕の分、全部くれてやる)
『けれど、キミがそんな愚かなことをしたところで、きっと少女の運命は変わらない』
(でもその愚かなことを考えたのは、後にも先にも今お前の目の前にいる奴だけだったんじゃないか)



