青い青い空


 そんな彼の後ろ姿を最後まで見送らないまま、手元の本へ、視線とともにふうと小さく息を落とす。

 それ以上突っ込んでこなかった二人だが、このくらいで引いてくれるからこそ、彼らとはとても楽な関係を築けていた。自分にしては上出来すぎると、彼らと話す度に思うほど。


(言い換えた理由や封筒の行方を聞かない辺り、そこまでの興味はなかったのか。それとも……ん?)


 その時、ポンポンポンと一気にメッセージの通知が届いた。


 雅雅:
《異性絡みで苦労する》

《不倫や結婚詐欺には特に注意
 異性を見る目がなくなり失敗しやすい時》

《騙されやすい》


 いきなり届いた脈絡のないメッセージが、その意味に気付くまでは恐ろしかった。


《逆を言えば、出会いがあるってことでしょ?》

《厄年と一緒で、色難も悪いことばっかりじゃないよきっと!》

《てことで今度飲み会しよ♡ ご希望とあれば合コンも♡》


「寂しいお独り様同盟……」


 耳に残る音を小さく零すと、乾いた笑いが漏れる。


 PIYO:
〈合コンは遠慮しとくよ(((^^;)
 飲み会の予定だけ空けとくねb^ー°)〉


 結婚願望皆無である誰かさんにとっては、これ以上に相応しいものはないだろうと。