青い青い空


 順を追ってそこまで説明されてようやく、彼の先程の言葉が理解できた。

 あれだけ降っていた雨が目映い星空へと景色を変えた、今の天気のように。とても晴れやかだった。


「全てがイコールというわけではないと思いますが、あなたの行動一つで、言葉一つで、あなたの心と一緒に誰かの心も、きっと守られているはずです」

「私、そんな大層なことをした覚えは」

「覚えがないからすごいんです。無意識に、何の見返りもないのに。相当額いただいてもいいくらいですよ。僕なら倍額請求します」

「ふふ」


 不思議だ。さっきまで、彼の言葉一つで苦しんでいたのに。今度は彼の言葉でこんなにも頭の中が、心が、晴れやかになるなんて。


「まあそういうことなので、心が冷めている云々の前に、青崎さんはもっと青崎さん自身のことを知るべきかと。本当に冷めているのかどうかは、その後幾らでも悩めばいいと思いますよ」


「それが、僕が最終的に至った結論です」と言いながらまた彼は煙草を一本取り出そうとして、ハッと気が付いたようにすぐに箱に戻していた。



「私ね、病気なんです。生まれつき」


 彼のその行動が、やっと理解できたからだろうか。そんな言葉が自分の中からするりと零れて落ちたのは。