ぼさぼさの髪のまま、思わず笑みをこぼす。
これが彼なりのコミュニケーションの取り方なんだと、気付いた時にはもう気を許していて。
『てことで、午後から就業まで存分に扱き使ってやるからな。俺が動けない分代わりに動いてもらうぞ』
『はい? 聞いてませんけど』
『一石には了承を得ている』
『編集長とグルなんて酷いです!』
『取り敢えず、飯食ったら医務室な』
『え。やっぱり体を痛めて……』
『大したことねえよ。ただ、独り身には誰も背中に湿布貼ってくれるような奴はいねえってだけ』
『へ?』
『てことで、さっさと食え。んでもって、さっさと貼ってくれ』
『…………』
『返事は』
『ふふっ。はい。喜んで』
そんな彼を、いつの間にか本当の父のように慕っていた。



