「【色難の相:異性にだらしないため災難に遭う】」
「ぶーっ!!」
口に含んでいた水は、存分に噴き出した。
「ご、ごめん黒瀬ちゃん! 大丈夫?!」
「青崎ちゃん振り回した罰が当たっただけだから大丈夫」
「それ全然大丈夫じゃないからね」
「コンタクト外れたけど、全然大丈夫」
だから、全然大丈夫じゃないってば。
取り敢えずお手拭きもらってくるまで待ってなさいと言い聞かせ、大慌てで注文口の方へ。意外にも早くやってきた筋肉痛と闘いながら長蛇の列を搔い潜り、お手拭きとダスターを何枚か引ったくるようにして何とかゲットしたあと、大急ぎへ自分の席へと戻る。
怖ず怖ずと差し出したお手拭きを、彼女は爆笑しながら受け取ってくれた。
そんな様子に一安心しながら、一度お手洗いに立つ彼女の背をそっと見送る。
『ねえ青崎ちゃん、それってどんな話なの?』
彼女に振り回された翌日の昼休み。先程まで話していた【青い空】の内容を、思い浮かべながら――……。



