「何を考えているのか知らないけど、ここへは【青い青い空】の著者を捜しに来たんだったよね」 びくりと肩を揺らしながら運転席を見上げる。彼は笑っていたが、その瞳は咎めているようにも見えた。 すみません、と素直に謝る。今のは完全に逸脱していた。 「長部龍生という人物は存在しなかった。もちろん藍星良介も。だから、この話は存在しない人物から、君のいる出版社に送られたということになる」 「でも、成り代わった人はいた」 「郵便局員が言っていたね」