もう一回言って

なんて、言われるんだろう。
「ふぅ。未桜…好きだよ。一年前、告白した時から好き。未桜は賭けのためだとしか思ってなかったかもしれないけど、ホントは―」
思考停止。
先輩からの驚きの告白に私はついに思考停止してしまった。
まさか…そんなことがあったなんて。知らなかった。
じゃあ私が先輩と別れた後、今日までは先輩と両想いだったんだ…。
なんか、複雑だな。
涼ちゃんへの気持ちを自覚してない頃の私だったらきっと喜んでただろうな。
でも今は、申し訳なさと苦しさしかない。
前みたいに先輩と一緒にいてもドキドキしない。
「って、こんなこと言っても未桜は一途だから俺のことをもう一回好きになったりはしないだろーけどね。…最後に意地悪するね」
「意地悪、ですか?」
「うん。俺にとって一番の意地悪」
そういうと、先輩は私の髪の毛に手を入れて抑え、そのまま唇を近づけてきた。
一瞬のことだった。
チュというリップ音とともに頬にキスをされた。
これが、意地悪…?
先輩がするとは思ってなかったけど、脅しとかお金取られたりするのかとほんの…ほんの少しだけ思ってた(矛盾)。
「うん?未桜?どしたの?え、そんなに嫌だった?」
何の反応もなく、むしろ無言で泣いている私に先輩が慌て始めた。
「ごめんなさい…っ、ごめんなさい…」
「なんで謝るの?俺の方こそ無理やりごめん!そんな泣くほどとは…」
「違うんですっ。私も、先輩のこと好きだったんです…なのに、こんな……軽い女で…ごめっ、なさ…」
伝わってる?引かれてる?
どう思われてるんだろう…気になるけど、涼ちゃんに嫌われるよりかはマシだ。