もう一回言って

気持ちが落ち着かないまま、放課後になって図書室に行くと今最も会いたくなくて会いたい、私にとって気まずい人物が既にいた。
眼鏡をかけて、黙々と本を読んでいる。
しかも運悪く他には誰もいなく、二人だけの状態。
お願い、気づかないで!
私の思いとは裏腹に、先輩は私が歩いた足音で顔を上げ、バッチリ目が合ってしまった。
「あ…アハハハ…」
うう…ものすごく不自然になってしまった。
「未桜!火曜日なの?委員の仕事」
「そ、ソウナンデスヨー」
自分でも引くくらい棒読みだ。
「どうしたの?今日なんかあった?」
「エ!?ナニモ!?」
今日じゃないけど、涼ちゃんに告白されたことばれてないよね…?
あ、ばれてもいいけど、元好きな人兼元彼氏に言われるのは恥ずかしい…。
「もしかして黒崎に告白でもされた?」
「ええええぇ!!なんで知って!」
「ウソ‥図星?ジョークのつもりだったんだけど」
ウグッ…自分で墓穴を掘ってしまった。
どんな反応されるんだろ。
まあ…でも?先輩は私のこと好きじゃなかったわけだし?反応も何もないか。
「そっかあ。で、その反応は好きになっちゃったのかな?黒崎を」
「あ…う」
「はー、残念だな」
予想外すぎる言葉だった。
「奪われたら言うつもりなかったけど、ガチで気づいてないらしいから、言う。一回しか言わないからちゃんと聞いといてね」
ゴクン…。