もう一回言って

ビクッ
「な、なに!」
う…呼ばれただけなのに過剰に反応してしまった。
「んー、呼んだだけ。こんなにビクビクして意識してる?」
顔、近っ…!
意識してない!と言いたいところだけど、こんな涼ちゃんにドキドキしたり反応してるってことは意識してるんだろうなあ。旭先輩がいるのに、なんでだろうって思っちゃうけど。

 もちろん、その日の夜は深夜になるまで全く寝られなかった。

   ***


次の週の火曜日の昼休み、旭先輩への気持ちに不安になったのもあって、彩に体育祭から今まで起こったことを一から説明した。
すると、最初は口をあんぐり開けて固まっていたけど、だんだんなるほどね。と納得し始めた。
「いつかするかとは思ってたけど。ふーん…そっ。良かったじゃん」
「良くないって!どこがいいのよ…」
他人事のように(実際他人事だけど)のんびりしている彩に膨れっ面をする。
「モテモテじゃん?」
「いや涼ちゃんだけだし。それにモテても嬉しくないよ…」
「そうなの?んー。未桜ならそうか」
彩のように美人じゃないんだから、私は。
「で。私に相談というのは黒崎君と三谷先輩、どっちが好きかわからなくなった。ってところ?」
さすが親友~…!
言わなくてもわかるなんて…。
絆に感動している私をよそに、彩は手を顎に当てて考え込んでいた。
「うむ…そうねー。黒崎君はもともと恋愛感情はなかったけど告白されたら意識し始めた、か…。未桜は他の男子に告白されたら意識する?」