もう一回言って

百発は殴りすぎだよ…冗談でもね。
「私優しくないよ。反省してなかったら許せないし。あ!見て、結果があるよ。どっちが勝ったかな?」
「白組だろうな」
「なんで?」
「リレー、全部白組が一位だったろ」
「あー…」
私と涼ちゃんは同時にゴールしたけど、その場合ってどうなるんだろ。
「ほんとだ。白組が優勝…」
なんか後味悪いんだよなー…。
やっぱり涼ちゃんに助けられたのに勝った、ってことかな。
混合リレー、私と涼ちゃんどっちが勝ったってなるんだろう。
あー……旭先輩には恥ずかしい姿見せちゃったし、彩とはちゃんと話せてないし、涼ちゃんには助けられてばっかりだし…。
「未桜、目つぶれ」
急に涼ちゃんが私の目を覆うように手で隠した。
「なんで?何があるの?見せてよっ…………!」
涼ちゃんの手を動かそうとして隙間から見えたのは、旭先輩の後ろ姿。
あれ、なんでここに…?先輩は私たちの家の方面とは逆のはず…。
疑問を抱いたけど、次に先輩を見たときには、旭先輩ともう一人、私とアンカーを走った島松里乃さんが抱き合っていた。
正確には、先輩が抱きしめられていた。
こっちからじゃ先輩の表情はわからない。でも、一年前のあの時のように頭が真っ白になった―。
「…泣くんじゃねーよ」
「泣いてない」
目から水がこぼれるだけだもん…。
別に、先輩が誰かとハグをしていたって気にしないし。
「とりあえず未桜ん家入んぞ」
「…ン」