もう一回言って

「黒崎君との勝ち負けにこだわるのもいいけど、ちゃんと白組のことも考えてよ?」
「大丈夫だよ!リレーで勝ち負けが決まるんだもんね。全力で頑張るよ」
拳を握って紅組・白組の点数版を見る。
0対0…ぜーったい白組が勝ってやる…。
「みーお」
ドキ!
「あああ旭先輩!」
「おぉ‥ごめん。そんなびっくりするとは…」
「いえ、全然!どうしましたか?」
はぁ、はぁ…心臓の危機…。
相変わらず明るくて爽やかでかっこいい…。白いはちまきも似合ってる…。
「はちまき。交換したいなーって思って」
え?先輩もはちまき?涼ちゃんにも前に言われたし、それに彩と合流するまでに何度か言われたな。白組の人にも紅組の人にも。誰かとはちまき交換して良いことでもあるのかな?ボーナス点がもらえるとか?
でもそんなこと彩も言ってなかったし…。
「ごめんなさい……」
「っ、そっか。ううん、謝らないで。お互い、体育祭頑張ろうね…」
一気に活気がなくなった先輩を見て私が首をかしげると、近くで見ていた彩が焦った様子で駆けてきた。
「ちょ、ちょっと未桜!?いいの!?」
「なにが?」
「知らないの?はちまきを交換して、って言われることは好き、って言ってるようなものなの!で、相手がオッケーして交換してもらえば、両想い・私も好きって意味!これでカップルできること結構あるの!」
「へー…。え!?」
な、な…そしたら先輩のはちまきの意味って…。ま、まさかね?
「未桜、黒崎君にも交換してって言われたって言ってたよね!?それももしかして…」
「違うよ!りょ、涼ちゃんはモテるから組ではちまきの色が違う私と交換して、告白とか交換して!って言われないようにしようとしてるだけだよ」
深い意味なんてない。期待もしない。ダメ、ダメ…。