会社へ結婚の報告も済ませ、私が凱斗さんの家へ引っ越す形で、新婚生活はスタートした。
同居することには、初めかなり抵抗があった。実際、抵抗した。
「早く一緒に暮らしたいってあれ、凱斗さんのリップサービスですよね?」
「前にも言ったろ。俺は本気で思ったことしか言わない」
娘は愛されて結婚するんだって、うちの両親を安心させるために言ったんじゃないの?
「あの……、本当に一緒に住む必要あります?」
「当たり前だろ。籍も入れてるのに別々に住んでるなんて、会社になんて言うつもりだ」
なんとか同居を阻止しようとする私に、凱斗さんが呆れ顔で言う。
私と凱斗さんの結婚は周囲に十分広まったと思う。
凱斗さんにライバル心でも燃やしたのか、やたらと私にしつこくしてきた桐島さんもあれっきりだ。
それなのに、一緒に住むまでしなくてもいいのではないかと言う私の主張は、あっさり凱斗さんに説き伏せられた。
「ベースも同じなのに別居婚だなんてバレてみろ。勝手に不仲にされて、以前の生活に逆戻りだ」
確かに、夫婦の綻びが見つかれば、そこにつけ込もうとする人も出てくるかもしれない。
「それに、お互いの実家にも不自然に思われるだろ」
それは、確かにそう。母のことだから、そのうち新居を見に来たいなんて言いかねない。
「実は一緒には住んでいませんでした」なんて言ったら、私よりも凱斗さんの立場が悪くなる。
「わかりました……」
同居することには、初めかなり抵抗があった。実際、抵抗した。
「早く一緒に暮らしたいってあれ、凱斗さんのリップサービスですよね?」
「前にも言ったろ。俺は本気で思ったことしか言わない」
娘は愛されて結婚するんだって、うちの両親を安心させるために言ったんじゃないの?
「あの……、本当に一緒に住む必要あります?」
「当たり前だろ。籍も入れてるのに別々に住んでるなんて、会社になんて言うつもりだ」
なんとか同居を阻止しようとする私に、凱斗さんが呆れ顔で言う。
私と凱斗さんの結婚は周囲に十分広まったと思う。
凱斗さんにライバル心でも燃やしたのか、やたらと私にしつこくしてきた桐島さんもあれっきりだ。
それなのに、一緒に住むまでしなくてもいいのではないかと言う私の主張は、あっさり凱斗さんに説き伏せられた。
「ベースも同じなのに別居婚だなんてバレてみろ。勝手に不仲にされて、以前の生活に逆戻りだ」
確かに、夫婦の綻びが見つかれば、そこにつけ込もうとする人も出てくるかもしれない。
「それに、お互いの実家にも不自然に思われるだろ」
それは、確かにそう。母のことだから、そのうち新居を見に来たいなんて言いかねない。
「実は一緒には住んでいませんでした」なんて言ったら、私よりも凱斗さんの立場が悪くなる。
「わかりました……」


