「この子ったら、いつの間にか指輪まで……」
気づいた麻衣に、左手をがっちりホールドされる。
信じがたいことに、私の左手の薬指には婚約指輪なるものがはまっている。
レストランで話して一週間もたたないうちに、彼が購入してきたものだ。
その場で指輪のサイズを聞かれた時は、かなり面食らったものの、上質なシルバーのバンドに丸みを帯びてカットされたダイヤモンドを載せたリングは、シンプルながらも確かな存在感があって、実はとても気に入っている。
「何があったのか、ちゃんと教えなさいよね」
「……それはもちろん、はい」
うまく説明できるだろうか。不安になるけれど、ここは自分で乗り越えなくちゃならない。
フライトで一緒になった時に青柳さんと話す機会があり、そこから偶然が重なって何度か顔を合わせているうちに、彼から告白され、トントン拍子で婚約した、というのが、私と青柳さんが考えたストーリーだ。
なんというか、ほぼ実話に近い。
『話を一からでっち上げるのはやめておいた方がいい。君はボロを出しそうだ』
というのが青柳さんの弁。実際あり得そうなことなので、何も言い返せなかった。
気づいた麻衣に、左手をがっちりホールドされる。
信じがたいことに、私の左手の薬指には婚約指輪なるものがはまっている。
レストランで話して一週間もたたないうちに、彼が購入してきたものだ。
その場で指輪のサイズを聞かれた時は、かなり面食らったものの、上質なシルバーのバンドに丸みを帯びてカットされたダイヤモンドを載せたリングは、シンプルながらも確かな存在感があって、実はとても気に入っている。
「何があったのか、ちゃんと教えなさいよね」
「……それはもちろん、はい」
うまく説明できるだろうか。不安になるけれど、ここは自分で乗り越えなくちゃならない。
フライトで一緒になった時に青柳さんと話す機会があり、そこから偶然が重なって何度か顔を合わせているうちに、彼から告白され、トントン拍子で婚約した、というのが、私と青柳さんが考えたストーリーだ。
なんというか、ほぼ実話に近い。
『話を一からでっち上げるのはやめておいた方がいい。君はボロを出しそうだ』
というのが青柳さんの弁。実際あり得そうなことなので、何も言い返せなかった。


