「わかったら、二度と彼女には近づかないでください」
桐島さんにそう言い放つと、青柳さんは私の手を引いて客室乗務部を後にした。
「ちょっと待ってください、青柳さん」
海外ステイ用の大きなスーツケースと、私の手の両方を器用に引いて、青柳さんが歩いて行く。
「本当にいいのか。今止まれば、質問攻めにあうぞ」
振り返ると、オフィスにいる人たちが興味津々といった感じでこちらを見ている。
「でも、青柳さん仕事の途中だったのでは?」
「いや、解散してすぐだったから問題ない」
人気のない場所でようやく手を放すと、青柳さんは立ち止まった。
「どうしてあんな嘘を?」
「さあ、どうしてだろうな……」
聞き返されても困る。きっと今頃、オフィスは大騒ぎだ。
「どうやって弁解したらいいんです?」
「弁解なんて、別にしなくてもいいんじゃないか」
「……ご自分で何を言ってるかわかってらっしゃいます?」
「ちゃんとわかってるけど」
バカにされたとでも思ったのか、憮然とした顔で、私を見下ろす。まったく、怒りたいのは私の方だ。
「でも、助けてくださったのは助かりました。ありがとうございました」
桐島さんにそう言い放つと、青柳さんは私の手を引いて客室乗務部を後にした。
「ちょっと待ってください、青柳さん」
海外ステイ用の大きなスーツケースと、私の手の両方を器用に引いて、青柳さんが歩いて行く。
「本当にいいのか。今止まれば、質問攻めにあうぞ」
振り返ると、オフィスにいる人たちが興味津々といった感じでこちらを見ている。
「でも、青柳さん仕事の途中だったのでは?」
「いや、解散してすぐだったから問題ない」
人気のない場所でようやく手を放すと、青柳さんは立ち止まった。
「どうしてあんな嘘を?」
「さあ、どうしてだろうな……」
聞き返されても困る。きっと今頃、オフィスは大騒ぎだ。
「どうやって弁解したらいいんです?」
「弁解なんて、別にしなくてもいいんじゃないか」
「……ご自分で何を言ってるかわかってらっしゃいます?」
「ちゃんとわかってるけど」
バカにされたとでも思ったのか、憮然とした顔で、私を見下ろす。まったく、怒りたいのは私の方だ。
「でも、助けてくださったのは助かりました。ありがとうございました」


