「実は、私たちの結婚は、お互いの利益のための契約結婚なんです」
結婚までの経緯を詳しく話して聞かせると、蓮見さんは心底驚いていた。
「でも私が、凱斗さんを好きになってしまって」
凱斗さんが私を選んだ理由は、『私なら、彼のことを決して好きにはならないから』だ。
でもその約束を破って、私は彼のことを思うようになってしまった。
「振り返ってみたら、私は自分で自分の気持ちにブレーキをかけてたんです。好きになったら、凱斗さんの側にいられなくなるから。でも、ダメでした」
鈍感なふりをして、彼を思う気持ちに気づいてないふりをしてきた。
でも、一緒にいればいるほど、凱斗さんを好きになることを止められなかった。
「青柳くんのこと、本当に好きなのね」
声に出せずに、頷いて見せる。
涙が止まらなくなった私の頭を、蓮見さんはテーブル越しに優しく撫でた。
「私の知ってる青柳さんは、純粋でまっすぐな人よ。……どうすることが正解か、あなたはわかってるんじゃないの?」
「……はい」
蓮見さんの言う通り、私は自分の気持ちをきちんと伝えるべきなのだ。
そして、最初の約束どおり、この結婚を解消する。
それが正解。
私は、誰かに。一番信頼する蓮見さんに、背中を押して欲しかったんだ……。
結婚までの経緯を詳しく話して聞かせると、蓮見さんは心底驚いていた。
「でも私が、凱斗さんを好きになってしまって」
凱斗さんが私を選んだ理由は、『私なら、彼のことを決して好きにはならないから』だ。
でもその約束を破って、私は彼のことを思うようになってしまった。
「振り返ってみたら、私は自分で自分の気持ちにブレーキをかけてたんです。好きになったら、凱斗さんの側にいられなくなるから。でも、ダメでした」
鈍感なふりをして、彼を思う気持ちに気づいてないふりをしてきた。
でも、一緒にいればいるほど、凱斗さんを好きになることを止められなかった。
「青柳くんのこと、本当に好きなのね」
声に出せずに、頷いて見せる。
涙が止まらなくなった私の頭を、蓮見さんはテーブル越しに優しく撫でた。
「私の知ってる青柳さんは、純粋でまっすぐな人よ。……どうすることが正解か、あなたはわかってるんじゃないの?」
「……はい」
蓮見さんの言う通り、私は自分の気持ちをきちんと伝えるべきなのだ。
そして、最初の約束どおり、この結婚を解消する。
それが正解。
私は、誰かに。一番信頼する蓮見さんに、背中を押して欲しかったんだ……。


