想いはいつか、本物になる。〜契約結婚脱出までの私たちの365日〜

 それはない。絶対にない。

 あんなに気まずそうにしていたんだもの。

 凱斗さんは、きっと後悔してるんだ。

 気持ちのない相手に、自分からキスしまったこと。
 
 そう思うと、胸が痛くて苦しい。
 

 ぐるぐる考えていたら、出社時間まで、あと二時間ほどになっていた。

 食欲は戻っていなかったけれど、仕事のことを考えて無理やり口に入れる。

 フライト中にCAが倒れたりしたら、しゃれにならない。

「出社の準備、しなくちゃ」

 味のしない食事をさっさと終わらせて、凱斗さんのことでいっぱいになっていた頭を、無理やり仕事モードに切り替えた。